三十年前の高校生たち


最近、よく自習に来るのが高校一年生の女の子です。
「学校の授業スピードが速い。」
「先生ー。これがわからへん。」
手元を見ると、漢文・現国、数Ⅰ、数A、物理など様々な科目です。内申・本番のテストなど 余裕を持っての受験で合格したはずです。周囲の人の方が はるかに賢く見えてしまうようで、三年間やっていけるかが不安なようです。そんな生徒を励まし教えています。
昨夜、生徒が帰った後、ふと思い出したのが、学生時代の予備校講師時代の事です。当時は高校数学と高校物理を担当していました。クラス授業をしていました。自分なりに工夫し、説明の仕方を考え、授業を進めていました。レベルとしては標準的な大学入試問題でした。難問というほどでもなく、易しい問題というわけでも ありません。大阪の江坂駅の近くにあった小さな予備校でした。
約三十年前の事でした。当時バブル景気の最中で、大量消費大量生産の時代でした。生徒たちの通学開始時の偏差値は48~55くらいで公立大学は厳しかった。大学進学を目指す予備校でした。授業後、生徒たちは江坂駅から自宅に帰っていくのですが、江坂駅まで よく一緒に歩きました。生徒たちがよく口に出していたのは『大学進学への不安』でした。『今の実力で大学進学できるのだろうか?』という不安でした。受験に必要な科目だけでも せめて偏差値60くらいまで引き上げなければなりませんでした。励まし 励ましつつ 頻度の高いパターン問題の解法を覚えるという策を取りました。就職のため三年間しか勤務しませんでしたが、生徒たちは ワイワイ言いながら江坂駅まで歩き、将来の夢を言い合っていました。

西高・阪大の仲間達から見れば 現実味がなかったり、小さな夢でした。それでも輝いていたように思えます。
あの頃の高校生たちは、今は どこで 何をしているのだろう?
昨夜、事務所で一人 後片付けをしていて、ふと そんな昔のことを懐かしく思い出しました。


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